補聴器の調整
せっかく補聴器を買ったのに、聞こえ方があまり好きではなく、十分活用できない。
そういう人は少なくありません。
しかし、次の四点が悩みであれば、補聴器の調整(フィッティング)で、解決する可能性が高いのです。
一つ目は、音がこもって分かりづらいという悩みです。
二つ目は、音がきんきんして割れるという悩みです。
三つ目は、ドアをしめる音や食器のかちゃかちゃいう音が響くという悩みです。
四つ目は、相手が何を言っているか分からないという悩みです。
補聴器はその人の聞こえの状態や、
どんな場面でよく使うのかなどに合わせて調整して初めて役に立つ器具です。
補聴器販売店の仕事は、販売ももちろん大切ですが、
使う人に合わせた調整が大きな仕事なのです。
補聴器のことをしっかり勉強して一定の試験に通った人が適切に調整すると、
随分聞こえの具合が変わることがあります。
知識と良識のある店では、補聴器を貸し出してフィッティングをしてから、
その人にあった機種を売るということも行われています。
作ったときに、どれだけ丹念に調整しても、耳の聞こえは年齢を重ねると同時に、
どんな人でも、少しずつ、さらに悪くなっていきます。
聞こえが悪いと感じたら、専門医を訪れる潮時です。
一番いけないのは
「おじいちゃんには最高級の補聴器を買ったんだから、聞こえないのはおかしい」
と身近な人が突き放してしまうことなのです。